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大阪・神戸ロボケアセンターにおけるHAL®による脳卒中(脳梗塞や脳出血など)のリハビリ支援の事例

脳卒中(脳梗塞や脳出血など)のリハビリ支援として、装着型サイボーグHAL®によるNeuro HALFIT®の果たす役割は大きな期待が寄せられていると感じています。サイバーダイン株式会社のホームページでも「医療用HAL®単脚モデル、脳卒中(脳梗塞や脳出血など)患者を対象とした医師主導治験」についてのプレスリリースが紹介されているように、脳卒中患者の歩行能力回復を目的とするサイバニクス治療に対する取り組みが進められています。しかしながら、まだ治験の段階であるため、現段階においては医療の現場で医療用HAL®を用いた脳梗塞や脳出血に罹患された方々へのサイバニクス治療の道は開かれていません。

従って、私たち、大阪・神戸ロボケアセンターが提供する新しいプログラムNeuro HALFIT®は、脳梗塞や脳出血による麻痺や運動障害から、運動機能の維持や向上を目指す方々の受け皿となっている側面があります。年齢、罹患からの経過期間、個々人の結果や実感にもそれぞれありますので、統一的な傾向や見解をお話しすることは難しいところはありますが、ここではいくつかの事例を紹介することで、装着型サイボーグHAL®による、Neuro HALFIT®が脳神経系の活動ループをどのように賦活化しているか理解を深めて頂ければと思います。

下肢タイプと単関節タイプの併用における脳卒中(脳梗塞や脳出血など)のリハビリ支援の事例

(Aさん):くも膜下出血罹患し、急性期医療機関とリハビリテーション病院を経て、リハビリテーション病院の退院時には左半身不随と宣告され、ご自分で歩くことは不可能と言われていました。また、半側空間無視などを含む高次脳機能障害を有する状態でした。この方は、当時40代後半で、職場復帰をはたすべく、罹患から1年半経過した段階でロボケアセンターにお越しいただきました。当初は左麻痺側に介助者が完全に体幹を支えていないと4点杖での歩行も困難でしたが、HAL®自立支援用下肢タイプを半年間使用することで、軽度の付き添いもしくは短距離であれば1点杖による歩行が可能となる状態になりました。同時並行でHAL®自立支援用単関節タイプを使用して、左上肢(肘)の麻痺による運動障害と可動の改善に取り組まれました。職場復帰のためには、上肢及び上半身の安定も不可欠でした。左肘の麻痺や可動域が完全に回復するまでには至りませんでしたが、車いすでの座位保持や机やテーブルに向かって作業する際の、上半身の安定や歩行時のバランス改善などの成果を得ることができました。その結果、職場の協力やケアマネジャーの協力などにより職場環境が整ったこともあり、職場への復帰を果たすことができました。現在も使用を継続され、身体機能の維持・向上に取り組まれています。

(Bさん):脊髄損傷・右後頭葉脳梗塞により、障がいをもたれた、大阪ロボケアセンターを利用いただいている40代の方です。普段は、お仕事をしながら、他の自費リハビリ施設に通われ、罹患から10年後に当施設の利用を開始されました。当初は、HAL®自立支援用下肢タイプによる歩行に取り組まれていましたが、数ヶ月後にHAL®自立支援用単関節タイプ 足関節アタッチメントによる両足首に対するプログラムも並行して実施しています。HAL®自立支援用下肢タイプを使った歩行運動により、「歩きやすさ」を実感されていましたが、HAL®自立支援用単関節タイプ 足関節アタッチメントを併用したことで、「さらに足が出しやすくなった」との感想を頂いています。

単関節タイプ利用における脳卒中(脳梗塞や脳出血など)のリハビリ支援の事例

(Cさん):脳内出血により、左半身麻痺で要介護5と認定された、神戸ロボケアセンターを利用いただいている50代の方です。ロボケアセンターへは、罹患から1年後よりご利用頂いています。Cさんの目標は、「自宅のトイレに行けるようになること」でした。利用開始当初は、ご自身で立ったり、歩いたりすることは難しく感じられていました。ロボケアセンターでは、HAL®自立支援用単関節タイプ(左膝)によるNeuro HALFIT®と、4点杖を使用した立位と歩行訓練を実施しました。今では、ご家族の見守りのもと、4点杖を使いながら、ご自分でトイレまで行けるようになりました。現在もさらなる身体機能の向上を目指して定期的にご利用頂いています。

この他にも、小脳梗塞やその他の脳血管疾患のリハビリを目的に、HAL®自立支援用下肢タイプ、単関節タイプ(肘・膝・足首)・腰タイプのいずれか、もしくはそれらを組み合わせたNeuro HALFIT®に取り組まれている方がいらっしゃいます。効果や実感は個人により様々ですが、生体電位信号という、ご本人が体を動かそうとする意志をHAL®のセンサーで読み取って、随意運動を実現するNeuro HALFIT®の効果を感じて頂いています。

また2020年に入り、ロボケアセンターには各種HAL®と接続することで、装着者の生体電位信号、運動、重心、HAL®︎などの状況を可視化するHALモニターが導入されました。HAL®︎を通じた体感だけでなく、自身の様々な情報がスタッフにもリアルタイムで共有される新技術により、さらに効果的な運動を実現しました。さらに、バランストレーニングシートなども組み合わせることにより、把握が難しかった一人ひとりの状態を様々な角度から詳しく分析します。

大阪・神戸ロボケアセンターでは、理学療法士、介護福祉士そして社会福祉士といった有資格の専門スタッフが、一人ひとりの状態や目標に合わせた、Neuro HALFIT®によるプログラムを誠心誠意提供いたします。お気軽にご相談ください。

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